電源の役割って?
電源はパソコンのパーツの中でも地味なパーツです。しかし安定した動作の為にはよく考えて選ぶ必要があります。
電源の基本的な役割は家庭用の100V交流を12Vや5V直流に変換しCPUやGPUに電源を供給することです。電力を十分に供給できないと動作が不安定になるだけでなく、他のパーツを壊してしまうことがあります。
経験談なのですが、特にHDDは起動時に大きな電力を必要とするため、電源が壊れていたりしていると起動に失敗したり、データが破損してしまいます。
電源の種類は?
電源にはサイズや方式の違いから沢山の種類があります。
サイズによる分類
- ATX
- SFX
- etc…
ケーブルの違い
- フルプラグイン方式:全てのケーブルが取り外し可能、かっこいい、高い、ロマン。
- セミプラグイン方式:マザーボードに繋ぐケーブルだけは取り外し不可、一番利に叶っている、悩んだらこれ。
- プラグインなし:全部取り外せない、ケースの中を使用しないケーブルが占領してしまう、値段が安い。
内部パーツの違い
- ファン付き:ファンで部品を冷やすので多少故障しづらい?うるさいものもある、無難。
- ファンレス:ファンが無いため静か、うまく構成しないと熱がこもって故障しやすくなる。
- ベアリング:ファンの軸受けにベアリング使用、耐久性あり?基本的に高い電源に使用されている。
- スリーブ:ファンの軸受けが摩擦の少ない樹脂製、耐久性に難あり?安いのは大体こっち。
- トランス式:昔ながらの方式、重い、効率が劣る、ノイズが少ない。
- スイッチング式:最近は大体こちら、軽い、効率がいい、ノイズがでてしまう。
- 日本製コンデンサ使用:2000年頃に海外製コンデンサの不良事件が多発したためかアピールしている電源が多い。
(私も昔買ったマザーボードの海外製コンデンサが破裂してしまった苦い経験あり)
効率の違い
80PLUS:変換効率80%以上の証
- BRONZE
- SILVER
- GOLD
- PLATINUM
容量の違い
- 350W
- 400W
- 500W
etc….
電源の選び方
電源を選ぶ時は使用するケースに対応するサイズの電源(基本的にATXを選べば大丈夫)の中からCPUやGPU、HDDが要求する消費電力を計算して1.5~2倍した位の容量を選べば基本的に大丈夫です。
なぜ1.5~2倍するの?
電源はその性質上最大容量の半分位の時に効率が最大になるからです。そのため消費電力ギリギリではなく2倍位のものを選んだ方が無駄な電力を消費しなくて済みます。ちなみに消費電力200WのPCに容量1000Wの電源を使ったとしても実際に消費されるのは200Wちょっとなので容量が大きいから消費電力が増えるわけではないので安心してください。
また、電源には系統というものがあり、特に12Vが2系統に別れていたりするのですが、高性能GPUなどを使用するときに電源の容量は足りているのに1つの系統から取ることの出来る電流が足りなくて困ったりすることがあるためです。(2系統で30A=15A+15Aの場合15A以上のものを繋げない)容量に余裕を持っていると系統をあまり考えていなくても大丈夫だったりします。出来れば電源のスペック表の系統を見た方が確実です。
どのメーカーがいいの?
一概にメーカーでは判断できないのですが、やはりある程度の価格帯のものを選んだ方が良いと思います。よく言われているのは”動物をモチーフにした電源はやめたほうが良い”とかですね。少なくとも希望する容量の中で一番安いものを選ぶのはやめたほうがいいかもしれません。
おすすめは?
特にこれといったもの言ったものはないのですが、容量が500W~600W位でセミプラグイン、80PLUS認証、12V1系統のものがコスパと拡張性的にいいと思います。
最後に
電源は普段あまり意識しないので自作する際などに予算の関係上軽んじてしまうことが多いです。しかし電源とケースは使い回しが効くものなので良いものを買ったほうが良いです。ぜひ将来後悔しない電源を選んでください。よい自作PCライフを。